基本的に、低位IPO株はそうでない株に比べ比較的値持ちがいい(公開価格より上)
のではと感覚的に思ってたのですが、実際そうであるかコロナ前後の2020年からの
ものを調べてみました。正確に見るには低位以外も調べて比較しなければならない
のですが、面倒なのでそれは他の人(社?)におまかせします。
まず低位株の定義をどうするかですが、300円の株価は低位株と呼べることに異議
は少ないと思います。で、株価の値幅制限では200~499円が同じ上限値幅となって
います。また近々撤廃の上場株の望ましい最低投資額が5万円~となっていたことと
あわせて、500円未満とすることします。
結論から言いますと、やはり低位IPO株については、公開価格に対しては下値
硬直性があると言えます。(注意:公開価格に対してであり初値ではありません)
●2020年以降かつIPOから1年以上(9/1現在)経った低位IPO銘柄は12銘柄でした。
●参考までに1年未満のものは5銘柄でした(以後参考銘柄と呼びます)。
2020年以降かつIPOから1年以上(9/1現在)経った低位IPO銘柄(12銘柄)で、
●IPOから1年以内に公開価格を下回った株価をつけた銘柄は3つ。
(他は今年9/1までの時点で上場来安値も下回っていない)
(1年間のうち下回った期間は、ホームポジが1日、ステラファーマが累計1月程度
で、モイは長いとはいえ1年のうち半分以下)
●IPOから1年後の株価が公開株価を下回ったのはモイ1銘柄のみ。
2022年の参考銘柄を足した15銘柄で、
●IPOから1年間のうち半分以上を公開価格を下回った銘柄はない(2022年参考銘柄
も確定)。
参考銘柄も全て含めた17銘柄で、
●公開価格から半値に下落したことがある企業はない。
(一番下落した株価をつけたのはステラファーマで-35.7%)
一部の大型株以外もPTSなどで小数点以下の値段がつくようになり、以前ほど
低位株の値幅感覚はなくなったとはいえ、まだまだ低位株には数字の魔力という
ものはあると言えそうです。
上場株の望ましい最低投資額撤廃で、低位IPO株は増えますかね?